密室の恋人





 エレベーターの夢も見ずに、爆睡していた。

 目を覚ますと、蒼汰は自分の横に寝ていて、自分を見つめている。

 凛子は、その蒼汰向かい、確認するように呼びかけてみた。

「蒼汰さん?」

「なんで、お前、此処に居るんだ?」
と蒼汰は寝たまま、訊いてくる。

「あの霊の人が、あんまり騒がしかったから来たんです。

 あの、蒼汰さん、私を此処に寝かせてくれました?」
と訊くと、いや、と言う。

「……あの霊の人、やっぱり悪い人じゃない気がします」

 凛子はそう呟いたが、蒼汰は、
「お前に手を出そうとするなら、悪い人だ」
と言い切った。

「でも、昨日はなにもしませんでしたよ」

 蒼汰が溜息をついて言う。

「お前が此処に来たら、縄、意味ないじゃないか」

「じゃあ、今度からするのやめましょうか」
と言うと、渋い顔をする。

「まあ、とりあえず、上村さんから手錠とスタンガン取り返せ」