密室の恋人





 ……寝てるよ、この人。

 蒼汰の身体に巣食う霊は、片目を開けて凛子を見た。

 足、しびれるんじゃないかな?

 長い間、身体を持たなかったが、ふとそんなことを思いつき、凛子の膝から頭を起こすと、動く方の手で、凛子をベッドに寝かし直す。

 布団をかけてやり、自分も一緒に横になる。

 凛子の寝顔が真横にあった。

 あどけないその顔に、つい、微笑んでしまう。

 この人の方が、余程、子供みたいだと。

「僕を産んでくれる、か。

 ……絶対勘弁だよ、凛子ちゃん。

 意外と人の気持ちのわからない人だね」

 そう呟きながら、布団をかけ直してやった。