密室の恋人

「もうこのまま一人で帰るのやだなあと思って。
 喉も渇いたし」
と呟く弥に、はいはい、と凛子は言い、

「すみません。
 蒼汰さん、コンビニか何処かで止めてください。

 これ以上、ぐだぐだ言われたら、うるさいので」
と言ってくる。

「ひどいなあ、もう。

 悪かったよ。
 この借りは君たちにいつか返すよ。

 恩返しに玉手箱とか持ってくるから」

「……それだと、おじいさんになっちゃうじゃないですか」
と凛子は顔をしかめて言った。

 っていうか、何故、お前は上村さんと一緒に後部座席に乗っている。

 すぐ近くのコンビニで車を止めると、凛子は車を降りながら、
「なにか買ってきますよ。
 二人ともなにがいいですか?」
と訊いてくる。