密室の恋人





 今日も蒼汰は仕事が遅くなるようなので、凛子は、
「たまには自分で作れ」
とコンビニの店員にあるまじき言葉を吐く侑斗のところで、エビたっぷりグラタンと容器の写真で見る限りは本格的なミルクティーを買って部屋に上がった。

 気分転換に、録画しておいたバラエティ番組を見ながら笑っていると、眠くなってきた。

 今日はこのまま寝ちゃいそうだなー。

 ラグに座っていた凛子が後ろのソファに頭を落として、大欠伸をしたとき、耳の横で携帯が鳴った。

 うわっ、と大音量に飛び起きる。

 着信を見ると、弥からだった。

 デコピンの恨みで、出るのやめようかな、と思ってしまう。

 だが、かなり世話にもなっているので、一応、出てみた。

『あ、凛子ちゃん。
 蒼汰くんも一緒?』
と陽気な声がしてきた。

 一瞬、なんて答えようかな、と思ったこちらの心の動きを読んだように、
『ああ、居ないんだ?』
と言ってくる。

 うう。
 さすがだ、仙人。