密室の恋人

 



 相変わらず、後ろで見ているのかいないのかわからない蒼汰を連れ、凛子は、奥の座敷にあるパソコンで、今落としたばかりの映像をみる。

「うーん。
 よくわからないですね。

 映像が揺れるんですよね。

 モニターの不具合でしょうか。

 暗くなる前から、安定感がないというか」

「霊現象じゃないのか」

 素っ気ない蒼汰の言葉に、
「……そうかもしれませんね」
と言いながらも、凛子は溜息をつく。

「蒼汰さん」
と後ろに立つ彼の手に触れた。

「私も上村さんも、貴方のことが心配だからやってることなんで。
 いろいろと疑わないでください」

 そう言うと、さすがの蒼汰も少し申し訳なさそうな顔をした。

 だから、凛子は、その目を見つめ、宣言する。

「私が好きなのは、蒼汰さんだけです」

「凛子……」

「照れるから、こんなところで言わさないでください」
と赤くなったとき、蒼汰が後ろを指差した。

「今、画面が……」

 えっ? と振り向いたとき、森田が現れた。

「蒼汰くん、ごめん。
 ちょっと届け物してくるから、此処に誰か来たらよろしくね」

「あ、はい。
 わかりました」