「……落ち着いて、動かないで」
冷静な声だった。
蒼汰とはまた違う、いい匂いがする。
そのとき、もう一度、蛍光灯が瞬き、エレベーターが動き出した。
ほっとしたのも束の間、扉が開いたそこに、蒼汰と社長が立っていた。
蒼汰がこちらを指差し、
「というわけで、月末にこいつと結婚するから」
と言った。
「……そうか、わかった」
とエレベーターの中に座り込み、弥に抱きしめられたままの凛子を見て、社長が言った。
扉が閉まりかけたので、凛子は慌てて立ち上がり、開くボタンを押した。
「社長っ。
すみませんっ。
お話がありますっ」
蒼汰ではなく、社長に向かい、直訴するように叫んだ。
「ああ、凛子くん。
薫子さんが偉く君を気に入っているようだが。
……大丈夫かね」
どういう意味の大丈夫なんだ、と思った。
今、不覚にも、弥と抱き合っていたせいか。
冷静な声だった。
蒼汰とはまた違う、いい匂いがする。
そのとき、もう一度、蛍光灯が瞬き、エレベーターが動き出した。
ほっとしたのも束の間、扉が開いたそこに、蒼汰と社長が立っていた。
蒼汰がこちらを指差し、
「というわけで、月末にこいつと結婚するから」
と言った。
「……そうか、わかった」
とエレベーターの中に座り込み、弥に抱きしめられたままの凛子を見て、社長が言った。
扉が閉まりかけたので、凛子は慌てて立ち上がり、開くボタンを押した。
「社長っ。
すみませんっ。
お話がありますっ」
蒼汰ではなく、社長に向かい、直訴するように叫んだ。
「ああ、凛子くん。
薫子さんが偉く君を気に入っているようだが。
……大丈夫かね」
どういう意味の大丈夫なんだ、と思った。
今、不覚にも、弥と抱き合っていたせいか。



