密室の恋人

「やっぱり、そういうものなんですかね〜?
 でも、蒼汰さんも私もあんまり内緒事とか好きじゃないので」
と言うと、

「いいねえ、そういう公明正大なキャラ。
 いじめたくなるよね」
と言う弥は笑顔だ。

「……蒼汰さんが、エレベーターの霊より、貴方の方が厄介だって言ってましたけど、ほんと、そんな気がしてきました」

「蒼汰くん、そんなこと言ってたの?
 今度締めとかなきゃね。

 じゃあ、次会うときまでに、決めといてね。

 じゃないと、お仕置きだよ」

「いや、受付からの帰り道にでも、すぐに会いそうな気がするんですが」
と言うと、

「そうかもねー」
と言って弥は行ってしまった。

 困った人だ、本当に。

 忙しいだろうから、わざわざ帰りに待ち伏せしたりはしないだろうが。

 なんでこう絡んでくるのかなあ、と思っていた。

 やっぱり、余計な秘密を知ってしまったからだろうか。

 特に人にしゃべったりはしないんだがな、と思いながら、先程まで弥が居た踊り場に下りる。

 ちらと目に入ったエレベーターの扉を見た。