密室の恋人

「そういえば、禁酒しようと思ってたのに」

 そうもらすと、
「無駄なこと考えるねえ。
 凛子ちゃんって、いつも、結構いい呑みっぷりだよね」
と笑われた。

「お酒はこりたはずなんですけどね……。
 上村さん」

「なに?」

「奢ってはいりませんけど。
 カレーは食べに行きたいです」

 やはり、あの味が忘れられない。

 ぜひ、この空腹はあの黒いカレーで満たしたい!

 そう思い、言うと、

「そうだね。
 此処まで来たら、食べずには帰れないよね」
と弥も言う。

 蒼汰さんにも食べさせてあげたかったんだけど。

 今すぐ連絡があって、こっちに来れるとしても、オーダーストップには間に合わないだろうな。

 そんなことを考えながら、凛子はもう一度、携帯を見た。