密室の恋人





「あー、楽しかったねー」
「声かれちゃったよ」

「次、何処行く?」
と言うみんなの話を聞きながら、凛子は携帯を見た。

 蒼汰からの着信はない。

 まだ仕事だろうか。

「凛子、次は?」
と美晴に訊かれ、

「あ、ごめん。
 もう帰る」
と拝むように、小さく片手を挙げる。

 美晴は肩をすくめ、
「はいはい。
 今夜も伊月さまね」

 ご馳走さま~と言いながら、みんなと次に行くらしく、先に出ている千尋たちの許に行ってしまった。

 ちょっと寂しいが、そろそろ帰っておこう。

 もう蒼汰さんも仕事、終わるかもしれないし、と思ったとき、窓際のソファに置かれたそれを見つけた。

 白い可愛らしいリボンのついた水色の布袋。

「これ、もしかして」

 あのオモチャの店と同じ配色だし、同じクマのマークが袋に描かれている。

「園田のプレゼントだね」

 背後に弥が立っていた。

 洗面所から出てきたようだ。