侑斗の店で買ったホットの珈琲を飲みながら、店の前で待っていると、蒼汰の車が見えた。
蒼汰は裏の駐車場に止めたあとで、凛子の許に来る。
「どうした、凛子。
外で待ってるなんて、殊勝だな」
「蒼汰さん。
ストップ」
と凛子は、階段へ向かおうとする蒼汰を手で止めた。
「今日は、こっちから来てください」
なんだ? と言う彼を手招きし、マンションのエントランスに引っ張っていった。
エレベーターの前まで連れていき、
「今日はエレベーターに乗って来てください」
と言うと、
「お前の部屋、二階じゃないか」
と言ってくる。
「そうです。
でも、乗ってください。
確かめたいことがあるんです」
お願い、蒼汰さん、と見つめると、蒼汰は少しの間のあと、
「……わかった」
と言った。



