密室の恋人

「あ、いえ。
 すみませんでした。

 ……あの、ありがとうございます」

 なにがすみませんで、なにがありがとうなのか、弥に伝わったかわからないが、凛子は、それだけを言った。

 余計な説明をすると、かえって弥に悪い気がしたからだ。

 弥は、ぽんぽん、と凛子の頭を軽く叩いてくれる。

「じゃあね」
と手を挙げ、出て行った。