密室の恋人

 少しだけ気を許し、見せる侑斗の笑顔は可愛い。

「……やっぱりお前は要注意だ」
と言うと、

「なにが?」
と言う。

 ついでに、そこから凛子の携帯にかけてみるが、出ない。

 不興げな顔をして切ると、侑斗が、
「出ないのか。
 浮気だな」
と言ってくる。

 携帯をしまいながら、
「お前、俺と凛子が別れればなんでもいいのか」
と言った。

「え」

「今、浮気するようなら、そんな女はお前と付き合ってもすぐに浮気するぞ」
と言うと、侑斗はつまる。

「ま、今は付き合ってると言うよりは、一方的に俺が釣れ回してるだけだけどな」

「……自分で言うとは」

「だが、凛子は必ず俺と結婚する」

「お前、実はヤバイ奴だな」

 今、一瞬、素直ないい奴かと思ったのに、と言われるが、絶対、凛子と結婚するという言葉こそ、素直な気持ちなのに、と思った。

「それだけの男前じゃなかったら、警察に相談されてるぞ」

「ストーカーのお前に言われたくない」

「誰がストーカーだ。
 俺はただ、凛子の行き帰りを見張ってるだけだ」