密室の恋人

「す、すみません」

 そのまま、手の幅を狭められ、頰がむにゅっとなる。

 自分でやっておいて吹き出した蒼汰は手を離し、
「悪かった」
と言う。

 謝られるとか、どんだけ愉快な顔になってるんだ、と思っていると、立ち上がりかけた蒼汰は、腰を屈め、軽くキスしてくる。

「じゃあ、行こうか」

 あまりにスムーズなので、そのまま流してしまった。

 外国人か。

 まずい。
 本当にまずいよ……と思いながら、蒼汰に促され、階段で下りる。

「早く戻らないと、時間かかるからな」
と蒼汰が言う。

 めちゃめちゃしんどい。

 これもまずいよ〜っ、と凛子は心の中で絶叫していた。