密室の恋人






 無人島での疲れと、月曜日特有の疲れで、爆睡していた凛子の耳許で、一瞬、なにかが鳴った。

 うーん? と思いながらも、放っておこうかと思ったが、なにか気になり、重い瞼を抉じ開ける。

 だが、いまいち目が開かなかったので、ほぼ手探りで、枕許の携帯を取った。

 蒼汰から着信している。

 間違ってかけて切ったのかな。

 っていうか、三時なんだけど。

 こんな時間に電話とかするだろうか。

 手が当たっただけかも。

 そう思ったが、気になり、つい発信してしまう。

 すぐに蒼汰は出た。

 どうも起きていたようだ。

「蒼汰さん、ワン切りやめてください」
とわざと言ってやると、

『いや、すまん。
 つい、かけてしまったんだが、時間も時間だし、悪いかと思って』
と珍しく殊勝なことを言う。

 鳴ったとは思わなかった、と言う。

 発信して、すぐに切ったのだろう。

「なにか用事ですか?
 もう目が覚めましたから、大丈夫ですよ」
と欠伸を噛み殺して言った。

『いや、ちょっと声が聞きたくなっただけだから』