密室の恋人

「それが縁とタイミングってやつだと思うんだよね。

 結局、園田とは縁がなかったんだよ。

 将来的に、園田が離婚でもしたら、また、縁も巡ってくるかもしれないけど」

「……気の長い話ですね」

 今でも親しいのなら、千尋さんちの状態も知ってるだろうから、それはない、とわかっているだろうに、と思っていると、案の定、

「同期のみんなで、よく園田んちで、クリスマスに呑んだりするから、離婚しそうにもないことは知ってるよ」
と言う。

 うわっ。
 よりにもよって、クリスマス、と思った。

「まあ、人生なにがあるか、わからないけどね。
 いきなり、無人島に連れてかれるみたいに」

 はは、と苦笑いしていると、
「だからさ、伊月くん見てると、なんだか、昔の僕見てるみたいでさ」
と言い出したので、全然キャラ違いますよ!? と思った。

「今、言っとかないと、後悔するよ、と思って気になってたんだよね」

「それだと、蒼汰さんがずっと私のこと好きだったみたいに聞こえるんですけど」
と言うと、

「いや、そうだよね」
と言う。

「それに、今、昔の僕みたいっておっしゃいましたけど。

 蒼汰さんと上村さんじゃ全然違いますよ。

 上村さんにデートに誘われたら、優しくエスコートしてくれて、誰でも、ぽうっとなっちゃいそうなんですけど」