密室の恋人

「……そんな見つめても、替えませんよ」

 なにか狙われている感じのする温まった弁当を背中に隠した。

 店長が笑う。

「面白い人だね。

 凛子ちゃんって、昔から、此処に彼氏とか連れてきたことないから。

 どんな感じの人と付き合うのかなあと思ってたんだけど、こんな感じなんだー」

「い、いやっ。
 付き合ってませんからねっ。

 本当にっ」

 そう慌てて手を振る後ろを通った侑斗が、ぼそりと言うのが聞こえた。

「付き合ってねえのに、出かけたまま、二日も三日も帰ってこねえのかよ」

 なにっ?
と振り向いたが、侑斗は、もう外のゴミ箱を片付けに行ってしまっていた。