次の日。

いつもより早く目が覚めてしまった。


壁にかけてある時計をかすむ目で見てボーッとする。


6時に起きるなんて、なにごと。



「…………」



気だるい身体を起き上がらせると、となりでスヤスヤ気持ち良さそうに眠る春人を見る。


いつもと違う場所での目覚めに、昨日までの記憶がいっきに思い出される。


……そっか。


もう、お姉ちゃんは死んじゃったんだ。



「……学校」



制服はあるけど、かばんとか荷物は家だ。


取りに行って、学校に行かなくちゃ。



「んー、莉緒?」



むくっと眠そうな声を出した春人。


ふふっ。


なんか、可愛いなぁ……。



「おはよ、春人」


「……んんん」



寝ぼけてるの?