「そうゆう期待させるようなこと言わないでよ……」
どうしようもなく期待….しちゃうじゃんか…。
龍樹には届かないくらい小さい声で呟いた。
「龍樹は私のこと…好き…?」
ずっと気になってた。
龍樹はどうして私のことを彼女に選んだのかなって….。
たまたまあの場所にいて都合がよかったから…..?
「……」
じっと見つめてみてもなにも答えない。
…….。
……それが答え、かぁ…。
「…ごめん、龍樹。何でもない。….いまの忘れて….」
きっと龍樹は私のことなんかなんとも思ってない。
だけど龍樹は優しいから、なにも言わないんだ…..。
私はそれだけ言うと逃げるようにして、教室へと戻った。
結局食べられなかったパン達と、
龍樹へのコーヒーを持って……..。