別に嫌なわけじゃないけど….というかむしろ嬉しいほうだけど….。
まだ心の準備ができてないのに…。
そんなことを思ってる間にも近づいてくる顔。
もうすぐ唇が重なるときに思わずギュッと目を閉じた。
―――チュッ
そして降りてきたキス。
…だけど、降りてきたのでは唇ではなく、おでこだった。
ビックリしてパッと顔を上げる。
「なに?そんな顔で見つめて。もしかして唇のほうがよかった?」
意地悪な顔をして言う龍樹。
「べ、別にそういうわけじゃっ……」
そうゆうわけじゃないけど、おでこにキスされたのは初めてだから驚いただけ….。
本当は唇にしてほしいなんて思ってないからね!
…..なんて思ってるけど、本当は唇にキスしてほしかったり…。
こんなこと思う私ってやっぱり、へ、変態なの…かな….?
龍樹のこと好きだって自覚してからはこんなふうに触れてほしいって思っちゃう。
私がこんなこと思ってるって知ったら、龍樹引くかな…..?