私に転ばされた香帆ちゃんのほうに目を向けると、手をついて倒れたおかげでどこもけがはしていなかった。
…よかった、大した怪我がなくて…….。
バスケットボールが顔面にあたっていたら、香帆ちゃんの可愛い顔が傷ついていただろう。
香帆ちゃんが無事なことに安心した。
と安心したのも、つかの間。
「ちょっと、聞いてんの!? あんたってほんとサイッテ―!!!」
―――バチンッ。
頬に感じる鋭い痛み。
….ああ、私、叩かれたんだ。
自業自得だとはいえ、やっぱり痛いな….。
叩かれた頬を抑える。
それよりもなにか言わなくちゃ。
必死に言い訳を探す。
「ごめん。足がすべった」
あきらかに嘘な言い訳だけど、これ以外思い着かなかった。
だけどどうやらそれがまた気に入らなかった、香帆ちゃんの友達はさらに叩こうと腕を振りあげる。
叩かれる!!
そう思った私はとっさに目をつぶった。



