確かにバレることはないよね….。
…これだったら。
……龍樹の、バカ…。
結局遅刻ギリギリの時間まで待ってみたけど、龍樹がくることはなくて。
私は諦めて一人で学校に行った。
学校に着き、教室まで歩く。
すると、いつものようにガヤガヤとしてる廊下で、龍樹を見つけた。
周りには女の子や男の子がたくさんいて…..。
「りゅ….」
「あ、もうすぐHRが始まるから教室に戻らないとな」
龍樹って声をかけようとしたのに、その声を遮るように龍樹が私のところまで聞こえるくらい大きな声で、周りの人達に言った。
周りの人達はそれに反応して、ゾロゾロと教室に戻っていく。
龍樹と一瞬、目があったけどすぐにそらされた。
…どうして?
どうしてそらすの…?
さっきだって私が話しかけようとしたら遮るし。
やっぱり龍樹は私のこと……嫌いになったのかな…….?