「あの、島根くん。手離してもらえる?」
「あ、ああ、悪い」
そう言うと島根くんは私の手を離した。
「どこに行くつもりだったの?」
わざわざ私のことを引っ張り出して。
おかげで授業開始のチャイムが鳴っちゃった。
「二人っきりで話せる場所」
「なんで?私は島根くんと話すことなんてなんだけど」
「俺はあるから」
本当に意味が分かんない。
島根くんのことなんて、私は知らないと思うんだけど。
だけど、いくら言っても引きさがらなさそうな島根くんに折れて、私は空き教室に行くことを提案した。
「ここなら二人っきりで話せるけど」
「ありがと」
空き教室に着き、置いてある適当なイスに二人で座る。



