「…どういうこと?」

「数年前…勇者の村が何者かによって滅亡させられたのは知っていますね?」


ドクン

知ってる…誰よりも詳しく…知ってる
嫌な記憶が頭の中で鮮明によみがえる
あの日…私は何も…出来なかった


「その事件を聞いて僕は、本当に勇者達が滅亡したのか不思議に思いました。
…だから、僕はずっと探していたんです。勇者の生き残りを」


バレ…てる…?
いや…でも、私が生きていることは誰も知らないはず……!

私が…勇者族の生き残りなんて…誰も…


「そしてやっと見つけたんです。貴女を」


ドクンッ…ドクンッ


バレてる…勇者だってことが…
この後、天使に言われることはもう分かっている。


この世界の大きい権力は勇者族と魔族。
この大きな権力は昔からずっと対立して争っていた。
魔族が勝てば悪の国、勇者族が勝てば平和な国…全国民は勇者に希望をかけた。
しかし、魔族は人口的に魔族を増やす研究を始め、どうにかして勇者族に勝とうとし始めた。


「勇者族には神々からの授けられた…特別な力があるそうですね。だから…」

「……ある…けど…」


勇者には神々から必ず授けられる力があり魔族に対抗できるのは唯一勇者だとだと言われてきた
でも…


「私は……力を授けられてない」

「!?」


授けられた力は一応あるけれど、私の力は精霊と心が通じるだけ…だと思ってる


「いや、一応あるんだけど……戦いには使えない」

「……そうなんですか……」


でも、


「だけど」


私は、村の仇を打ちたい…!


「勇者族の掟その一…民の助けは必ず受けろ」

「!…じゃあ…!」


この人には悪いけど、我の為に動かさせてもらおう


「魔族とは因縁の対決だしね」

「ありがとう!!僕はソラ!マソリア=ソラ!!」