「…見えた……。銀の腕輪…」


目に映らないものを映す
目に見えないものを掴む


「銀の腕輪って…!!!まさか…!」

「勇者の赤、ここにあり……銀の腕輪、我の前に姿を現せ…」


ソラは知っているだろうが銀の腕輪は身につけた人の能力を最大限までに引き出す装備品


シュッ


急に私の前に銀色のケースが現れた
驚くソラ達をしり目に私はケースを開いた
中には銀色の美しい腕輪が5つ


「あと2人、仲間が増えるみたいよ」

『あと、2人…ノア、はアタシが守ル…』


…意味がわからないことを言っているユーリは一旦放っておこう…


「ノアちゃんこれって…はめると能力が最大限までに引き出すことが出来る腕輪だよね」

『えぇ!?そンな物があルの!?』

「うん、……ただし、はめると一生外せない……」


この事はソラも知らなかったようだ
2人とも目を見開いて驚いている
目玉落ちそう…


「……ソラ、ユーリ……これを着けてしまったら、この先止めたいと思っても止められない……だから、今決めて………この国を救う為に命を捨てる覚悟はある?」


「『!!』」


これは、2人を試す最後の試練
これに応じなければ私…つまり勇者は動けない
ユーリは応じなくても構わないが、依頼者…ソラが応じなければ私は国を救わない


「…そんなの、あるに決まってるよ!!ノアちゃんにこんな危険なこと頼んだのに僕が命をかけないなんておかしいでしょ!!」

『そーヨ!アタシはノアを助ける!!ノアが国を助けタイならアタシも国を助ケたい!!』


2人とも合格…
2人の返事にニヤリと笑って私は腕輪を差し出した


「勇者セナリアヌ=ノア……マソリア=ソラ、ミリセルト=ユーリを仲間と認めこの腕輪を預ける、この国に命を捧げよ」

「『御意!』」