ノア side.


「…ん……」


私は眩しいくらいに降り注ぐ朝日を受け目を覚ました
寝床の代わりとしている大きい木の枝から飛び降りて私は私が住んでいる森…神精林の唯一の泉へ向かった

バシャバシャと顔を洗う


「ふう……」

『ノア…ノア…』

「んー?何?」


声をかけてきたのは下位の風の精霊
私は、昔から精霊の声が聞こえる
普通の人は上位の位にいる精霊の声しか聞こえないのだけど、私は、下位の精霊の声も聞くこと、話すことが出来る


『ノア…お客…ノアにお客…大主様の、トコロに…天使…』


大主様というのはこの森…いや、精霊界を仕切る主のこと
ていうかそれより…天使……?
……私に客が来ることも珍しいのに、なんでまた、天使が…


「ん、分かった。行ってみるよ、ありがと」


不思議に思ったけれど、大主様…おーちゃんの所にいるなら行かないといけない