6月15日、月曜日。


朝が来た。


あたしはベッドの上から窓の外を見た。


良く晴れていて、小鳥の鳴き声が聞こえてくる。


あれから2日が経ったなんて信じられなかった。


今でも首に触れるとあの首輪があるんじゃないかと思うけれど、そこに冷たい金属はもうなかった。


あたしはベッドから起き上がりクローゼットを開けた。


中に入れられていたハイネックのセーターは知らない間に回収され、見慣れた服しかかかっていない。


あたしは制服に袖を通した。


優也さんが死んだあの日、あたしの胸にはポッカリと穴があいたような感じがしていた。


恋人を失った悲しみとはまた違う、何かだ。


あたしはろくに朝食もとらず、ダラダラと歩いて学校へと向かった。


いつもと変わらない日常が今日から始まる。


それはずっと望んでいたことだった。