プリマネ!恋はいつでも真っ向勝負

「ま、しゃーねぇよ。
シニアやってた俺とみのる以外は、全員軟式しか経験ねぇし。硬式と軟式じゃ、守備もバッティングも調子変わってくる。

練習試合も一回もやれてねぇし......。

はっきり言って、今年の夏は捨ててんだよな。
来年までに経験つんで、力つけてリベンジだ。
みのると俺がいれば、対戦相手がよっぽど悪くなければ、ある程度までは勝てるだろうし、そしたら秋からは練習試合ができる。

つーわけで、秋からで良くね?」


そうそう、中学までの部活は軟式野球で、高校からは硬式になるから、シニアリーグ出身とかでない限りは、まずボールになれるまでに時間がかかる。

裕貴もシニアじゃなくて軟式出身だから、今までとは調子が違うって言ってたし......って、そんなことよりも、今なんてっ!?


ノックの合間に不届きなことが聞こえてきて、茶髪パーマを風に揺らしている敦士の横顔をにらみつけた。


「なんで捨ててんのよっ!
やる前から、そんな気持ちじゃ勝てっこないでしょ?」


ほとんど一年生のうちのチーム、しかも人数ギリギリ。

冷静に考えれば今年は難しいだろうし、来年までに力つけて経験つんで......って敦士の話も分かる。


だけど、甲子園に行けるかにあたしと一輝くんが付き合えるかがかかってるのよ。簡単に捨ててもらっちゃ困る!