プリマネ!恋はいつでも真っ向勝負

怒りに任せて、怒鳴り散らしちゃったけど、一輝くんにみどり先輩と腕をつかまれて、ようやく我にかえった。

榎本実だけでなく、図書室中の注目を浴びちゃってる。


さすがに図書室で騒ぐのはまずいと、すとんとふたたび椅子に腰を落とせば、何事もなかったかのように、図書室にいる人たちは勉強を再開した。

さすが、みんなマジメちゃん。


気まずい雰囲気が残ったのは、あたしたちの周りだけ。


「やめとけやめとけ、そんな腰抜けはピッチャー向いてねぇよ。
つか、負けるのが嫌だからって、野球から逃げ出した半端ヤローは、社会に出たって何やったって成功しねぇと思うけどな」


気まずい雰囲気をぶち壊した声に、後ろを振り向けば、茶髪パーマで野球部キャプテンの敦士。

いつからいたの?
てか、結局図書室きたんだ。


「言いたいことは分かるけど、アンタにだけは言われたくないと思う」


あたしのつっこみと、それにこっそりうなずいた一輝くんをムシして、敦士は榎本実と向かい合う。


「高田......敦士......」

「よぉ、久しぶり。
つっても、直接話すのは初めてか?」


立ったままの敦士を見上げる榎本実は、明らかにあたしたちの時とは違っていて、今まで冷静だったメガネの奥の目が動揺しているのが分かった。