プリマネ!恋はいつでも真っ向勝負

あれから相手は確実に点を積み重ねてたのに対して、あたしたちはあの大チャンスの回以降、点をとれないどころか代打の森村以外ヒットもなし。

追いついても確実に引き離され、もがいてももがいても得点できない、無限地獄のような時間を過ごして、ついに9回裏。


10ー7、当初思ったよりもすごい試合展開に、球場の誰もが驚いているだろう。

まさか銀月館と点の取り合いになるなんて。


最終回出だしから、先頭バッターの一番が三振にとられると、一輝くんがヘルメットを手にとり、ベンチから出ていこうとする。


「一輝くん、待って」


最終回、最後の打席になるかもしれない。

あれから一輝くんとは気まずい雰囲気のままだったけど、やっぱり何か言葉をかけてあげたい。

そう思って引き止めたけど、何も良い言葉なんて出てこなかった。


「......がんばって」


それだけ言ったあたしの目をじっと見つめると、一輝くんは無言でうなずいて、ベンチから出ていった。