プリマネ!恋はいつでも真っ向勝負

にしても、敦士にはああ言ったけど......。


いくら秀が性格悪くて、人をからかって楽しんでくるようなやつだとはいっても、完璧格下だと思っている相手には、そんなラフプレーギリギリのことはやらない。秀も、裕貴も。

そんなことしなくたって勝てるなら、それをやる意味がないから。


余裕があるように見えても、そんなあくどいことやってくるってことは、少なくとも敦士には脅威を感じてるはず。

さっきもあっさりとホームラン打ってきたから、全然堪えてないかと思いきや、意外とあいつも......。


そんなことを考えてる間に、あっけなくバッターは追い込まれていて、最後のストライクも空振りに終わる。

地面スレスレの球を秀がワンバウンドで、......うっそ、秀が後ろにそらした!?


「お?なんだ?サインミスか?
よくわかんねぇけど、ラッキー」


空振り三振でアウトになるはずだったバッターは、秀がボールを見失っている間に一塁へ。

後ろにそらしたボールを見つけて、秀がとってから投げるまでは速かったんだけど、見失っていた時間ロスがあったので、一塁でアウトにできず、セーフとなった。


振り逃げ......。


敦士が言ったように、バッテリー間のサインミスなの?

にしても、思っていた球と違う球がきても、秀だったら大抵の球は受け止めれるだろうし、捕れなかったとして、少なくとも、前に落とせたはず。

記録上はワイルドピッチ、ピッチャー側の暴投とされたけど、これは......。


秀がボールを後ろにそらしたとこなんて、初めて見たよ......。