プリマネ!恋はいつでも真っ向勝負

8回表、先頭バッターは四番の秀。

様子見をしようという気配さえもなく、待ってましたと言わんばかりに、初球から食らいついた。

お手本みたいな綺麗なスイングでジャストミートさせた打球は、ぐんぐんとライト方向に伸びていき、あっさりとバックネットを越える。


文句のつけどころがないくらいの、初球狙い打ちホームラン。

さっきの回で敦士がやったことをあっさりと再現してみせた秀は、すました顔で右腕を上げながら、ゆっくりとベースを一周する。


あいつ......、難しい低めの球だったのに、あんなにあっさりと......。

こっちがもがきながら必死で追いついた点を、あっさりとまた引き離した秀にギリギリすると同時に、秀のバッティングセンスに改めて感服する。



四番の秀がきっちりと仕事を果たした後も、銀月館の攻撃の手がやむことはなく、次々とヒットを量産。


あっ......、......ああっ、.......あああ!
もう、やめてよ!

なんでそんな打ってくんのよ、一輝くんのリードだって単調じゃないし、みのるも良い球投げてるでしょうが!


なんか......、たんたんと打ってくるよね、この人たち。

さっきの回の大量失点を引きずらない当たりはさすがの精神力だけど、この人たちは少しは引きずるくらいでちょうどいいと思う。

マジで高校野球界のバランス考えろ。


銀月館のレギュラーほぼ全員ドラフト指名くるんじゃないかってくらいのやつらの才能に嫉妬と呪いの念を送っていたら、三点取られたところでなんとかこの回は終わった。


せっかく追いついたのに、また引き離されたよ......。

バッティングセンターみたいにたんたんと打ってくる不気味さ、なんとかならないの?