プリマネ!恋はいつでも真っ向勝負

それからもメガネくんはストライクが入らず、九番一番バッターと二打者連続フォアボールで押し出しの三点目を与えた時、ついに球場にアナウンスが入った。


「銀月館高校、ピッチャーの交代をお知らせいたします」


まあ、そうなるよね。

圧倒的にリードしてたのに、5ー7、この回だけで一気に二点差にまで詰めちゃったし。

打たれるならまだしも、ストライクが入らないんじゃ話にならない。


「真田くんに代わりまして、ピッチャー、西川くん、背番号1」


あいつか......。

後半までよく抑えていたピッチャーのメガネくんがマウンドを下りて、代わりにそこに立つのは銀月館のエース。

やつがマウンドに上ると、一瞬野球部の男たちの野太い声もかきけすくらいの黄色い声がきゃああっと上がったけど、それに顔色も変えず、投球練習を始めた。

ピッチャー交代にうちのベンチもざわついたけど、やつがあたしの弟だと、それについて何かコメントする暇もなかった。

マウンド上での投球練習を終え、プレイが再開されると、裕貴は眉ひとつ動かさず、ポンポンとストライクを投げ込み、あっというまに三振をとる。