プリマネ!恋はいつでも真っ向勝負

もしこの先のことも視野にいれるなら、自分が活躍した方が、当然大学や実業団からのスカウトもきやすいだろうし、目にもとまりやすい。

そういうことを考えていないのか、もう野球は高校で終わりなのか分からないけど、全く不満さえも感じてない一輝くんにまでモヤってきた。


「俺がバントしてランナー進めて得点圏に近づけて、チームの士気が上がる。敦士先輩がホームラン打って点入れて、チームの士気が上がる。何も変わらんよ」

「まあね」


一輝くんは正しい、正しいんだけど。

正しいことを言っているのは分かっても、気持ちがついていかず、どんどんテンションが下がっていく。


「チームの士気が上がれば、勝利に近づくけん。
少ない打席で好きなように打つよりも、ひとつでも多く勝って、たくさん打席に立ちたい」


......ああ、一輝くんのこういうとこ好きだな。


ついに奈落の底に落ちようとしたテンションが、一輝くんの夏の太陽にも負けないまぶしい笑顔を見て急浮上してきた。


実力差が明確な相手、しかもだいぶ点差もあってすでに終盤なのに、勝てることを疑わないところ。

どこまでも前向きなとこ、すっごく好き。


「......うん、そうだね。
一輝くんが正しい。
あたしが間違ってた、変なこと言ってごめん」