プリマネ!恋はいつでも真っ向勝負

投球練習を終え、シートノックに合流したマウンドにいるみのるをなんとなく目で追っていると、ふと顔を上げたみのるがスタンドの出入口付近を凝視している気がする。

なに?

あたしもそっちを見ると......、あれは、みのるのお父さん!?


ほとんどのお父さんたちがポロシャツや涼しい格好でくるなか、このクソ暑い球場にスーツでくるという超場違い感のあるあの人は、間違いなくみのるパパだよね。


以前一度会っただけだったけど、はっきりと覚えていたあたしはみのるパパを見つけるなり、すぐさまそちらに走った。


「ご無沙汰してます。
他の保護者の方はあちらにいらっしゃいます」


あたしが挨拶してもみのるパパは軽く頭を下げただけで、固い表情のまま眉間にシワを寄せる。


「ああ、いや、私は後ろの方で......」

「......規則で部員の保護者の方は観戦していただく場所が決まってるんです!甲子園の決まりなんです!」


そんな決まりはたぶんないけど、よく分からない理屈をつけて、渋っているお父さんをごり押しして、前の方まで連れてきた。


グラウンド、マウンドにいるみのるを近くで見られる応援席へと。