プリマネ!恋はいつでも真っ向勝負

「どうしたんだよ、お前らしくねーじゃん。
ほしいものはどんな手を使ってでも手に入れる、それが西川みどりだろ。お前はこんなとこでメソメソ泣いたりする弱い女じゃないはずだ」


失恋して泣いたりするなんて、まるで普通の女みたいだと言ってくる裕貴に、いつもなら倍にして言い返してるとこだけど、もはやそんな元気もない。


「あたしも、フツーの女だよ裕貴。
強い女でいたいと思ったけど、......そうじゃなかった。
好きな人に拒絶されたくないと思う、フツーの女だったみたい」


好きだと伝えれば、一輝くんは優しいから、きっと気をつかって良くしてくれるとは思う。

だけど、同情で中途半端に優しくされるのは、よけいにみじめだ。それくらいなら、敵の方がまだマシ。

愛されないのなら、友だちの枠を超えることができないなら、敵でいい。


「......つまんねー女。
お前が言い返してこねぇなんて、張り合いねぇな」


すっかりみじめな女に成り下がったあたしに、裕貴は吐き捨てるようにそう言うと、急にガタンと椅子から立ち上がった。


「......どっか行くの?」

「ちょっと走ってくる」


こんな時間から?
さっきシャワー浴びたのに?

疑問はあったけれど、気をつけてと一言だけ言って、裕貴を送り出した。