プリマネ!恋はいつでも真っ向勝負

「悪い子じゃなかですよ?
最近野球好きになったみたいで、よくルールとか聞かれるけん。今日の試合も応援にきたいって、それで......」

「ふーん......」


野球が好きってよりも、それ、一輝くんと親しくなるためのただの口実じゃん。

悪い子じゃないって言うけど、あの子散々あたしのこと陰で悪く言ってたけど?


疑うことを知らないくらいにまっすぐなのが一輝くんのいいところだけど、純粋過ぎるのもたまに困る。


「聞いとっと?」


一輝くんの話に生返事を返していると、一輝くんはちょっと困ったようにあたしを見ていた。


「聞いてない。
あのさぁ、一輝くんのことを好きな女の話なんか聞いてても不快なだけなんだけど」

「え?あ......、ごめんなさい」

「いいよ、違う話しよ」


あの女の本性を暴露するのは簡単。

でもやっぱ、それやっちゃうのもなんかあいつに負けた気がして悔しいし、それに一輝くんにはグラウンドでの戦いに専念してほしい。

あの内巻き、マジであたしに勝てると思ってんのか分からないけど、女の戦い、性格の悪さ勝負ならあたしの得意分野よ。


絶対に一輝くんは渡さないから。
逃がさないとばかりに、繋いでいる手にギリギリと力を入れる。

明日の試合への闘志を燃やす一輝くん同様、あたしも心のなかで密かに闘志を燃やした。