プリマネ!恋はいつでも真っ向勝負

「友達にはうらやましがられたけど、特にからかわれたりは......」

「そうなの?一輝くん狙いの子はがっかりしてるんじゃない?一輝くんモテるんでしょ?金子くんに聞いたー。
クラスにはどんな可愛い子が一輝くんのこと狙ってんのかと思うと、もうあたし心配ー」


重い雰囲気にならないように冗談めかしてそう言えば、一輝くんは予想外だとでもいうように目を丸くする。


「ええっ!?モテませんよ?
何言ってんだあいつ......。
それに、彼女おるってちゃんと言っとうけん、心配しないでください。俺には、みどり先輩だけです」


俺には、みどり先輩だけです、だって。
録音して永久保存版にしたい。

一輝くんって色々ズレてんのに、急に嬉しいこと言ってくれるから困る。あたしこの言葉だけで、しばらく生きていけるわ。


「一輝くん、あたしのこと好き?」

「はいっ!!」


駆け引きなんて知らない、ひたすらまっすぐな一輝くんが元気よくうなずくのを見て、心が軽くなる。


「ふふ、それならいい。
ね、やっぱりバッティングセンターいこ。
思いっきり打ちたい気分」


いいんだ、お似合いじゃなくても。
一輝くんがあたしを好きだと言ってくれるなら。
誰に何言われても、絶対負けたりしないから。

結局、一輝くんにはさっきのことは言わないと決めて、一輝くんと二人バッティングセンターに向かった。


その選択が正しいのか正しくないのか分からない。
ただ、別に言わなかったとしてもそんなに大したことじゃない、そう思っていた。

そのときの、あたしは。