プリマネ!恋はいつでも真っ向勝負

いきなり大声だすから心臓とまるかと思ったよと文句を言っていると、金子くんは構えていたバットを下ろし、気まずそうにあたしを見る。


「さっきの、片方の子ですけど、俺じゃなくて、たぶん一輝狙いだと思います。一輝って、一年の女子に密かに人気あるみたいなんですよ」

「そうなの?......だろうね」


坊主って時点でないわーってクラスの友達には言われたから、そういうの意識してなかったけど。

あたしの友達が坊主は論外ってだけで、坊主いける子も当然いるわけだ。

たぶん一輝くんってあんな感じで誰にでも優しいんだろうし、しかもだ。


「はい、それに俺たち夏の予選で決勝まで行ったから注目浴びてるみたいで。他の野球部のやつも声かけられたりとか多くなったって言ってました」


それよね、思った通り。

考えてみたら、野球部?坊主?ナイナイって全否定だったくせに、二学期になってから急に手のひら返したように、敦士かみのる紹介してよーって何人かに言われたんだった。


完全ただのチャラ男だった敦士も、逆にいるかいないか分かんない地味メンだったみのるも。

熱中するものができたからか、夏休み明けてから一皮むけてオーラが出てるような気がする。


しかも決勝まで進んだ野球部員って付加価値もついたもんだから、当然女子が食い付くわけだ。


一年男子までは分かんないけど、金子くんの話を聞いた限り、この様子だとそれぞれモテてるんだろう。