プリマネ!恋はいつでも真っ向勝負

「昔は、何回言っても試合を見にきてくれないことに腹が立ったけど、もう気にしない。
誰かに見せるために野球やってるんじゃないから。
自分が好きだから、野球やってるんだ」

「そうだね、分かるよ」


あたしに向かってというよりも、自分に言い聞かせるようにつぶやいたみのる。

そうは言ってはいても、きっと少しくらいは見に来てほしい気持ちはあるのかもしれない。だけど......。

もう何も言わないことにした。


すぐに相づちをうつと、みのるは曖昧に笑ってから校舎を見上げた。


「あ、休憩とっくに過ぎてる。
そろそろ戻らないと。敦士に怒られるね。

そういえば、話って何だったの?」


二人して校舎についている大きな時計を見ると、休憩時間はすでに終わろうと......というよりも、とっくに過ぎている。


「......忘れちゃった。
そんなに大したことじゃなかったのかも。
それより、早く戻ろ」

「そうだね、少しでも練習してブランク埋める努力しなきゃ」


理穂の話する雰囲気じゃなくなっちゃったし、あたしがゴチャゴチャ心配する必要もないのかもしれない。

たぶん、あたしが思うよりも、みのるは強いから。
あたしが思うよりも、みのるは野球が好きだから。


一度顔を見合わせてから、グラウンドまで二人でダッシュした。