「ご愁傷様だな、一輝。
みどりに好かれたのが、運のツキだ。
お前逃げらんねぇよ。
こいつ、好きなものはどんな手を使っても絶対に手に入れる女だから」
「ちょっと!一輝くんに変なこと言わないでよ!」
裕貴に後ろからケリを入れていると、ちょうどホームに到着して一輝くんが電車を下りる。
あたしたちの間のドアが閉まる前に、一輝くんはこちらを振り返り、まっすぐにあたしたちを見つめた。
「逃げるつもりはなかよ。
俺はいつでも真っ向勝負ばい」
まっすぐに見つめられて、周りの人も目に入らず雑音も耳に入らず、まるで時が止まったよう。
「一輝くん、それって......」
「それ聞いて安心した。
またいつかお前と勝負できる日を待ってるよ」
「はぁ!?今のアンタに言ったんじゃなくて、あたしに、」
いきなり割り込んできた裕貴の耳を引っ張っている間に、無情にも閉まるあたしたちの間のドア。
笑顔で手をふる一輝くんに、仕方なく手を振り返した。
裕貴の足をヒールで踏みながら。
......あたしとしたことが、一生の不覚。
不意打ち胸キュンのせいで、完全に裕貴に遅れをとってしまった。
みどりに好かれたのが、運のツキだ。
お前逃げらんねぇよ。
こいつ、好きなものはどんな手を使っても絶対に手に入れる女だから」
「ちょっと!一輝くんに変なこと言わないでよ!」
裕貴に後ろからケリを入れていると、ちょうどホームに到着して一輝くんが電車を下りる。
あたしたちの間のドアが閉まる前に、一輝くんはこちらを振り返り、まっすぐにあたしたちを見つめた。
「逃げるつもりはなかよ。
俺はいつでも真っ向勝負ばい」
まっすぐに見つめられて、周りの人も目に入らず雑音も耳に入らず、まるで時が止まったよう。
「一輝くん、それって......」
「それ聞いて安心した。
またいつかお前と勝負できる日を待ってるよ」
「はぁ!?今のアンタに言ったんじゃなくて、あたしに、」
いきなり割り込んできた裕貴の耳を引っ張っている間に、無情にも閉まるあたしたちの間のドア。
笑顔で手をふる一輝くんに、仕方なく手を振り返した。
裕貴の足をヒールで踏みながら。
......あたしとしたことが、一生の不覚。
不意打ち胸キュンのせいで、完全に裕貴に遅れをとってしまった。