私は、無事京都へついた。

早速、新撰組へ行きたいところだが今日は夜中まで隠れていることにした。

夜中が私の運命を変えることになるだろう。



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あたりが真っ暗になり、聞こえるのは酔った浪士のこえだけ。

そう、私はこの瞬間を待っていた。

夜は、新選組が市中見回りをしている。

それを、利用するのだ。

「~〜〜♪」

ほら、きた。ごきげんな浪士たち。

こいつらに肩さえ当てればあとは、簡単だ。

ガッ!

「って!」

『あ、すみません。』

「あ"ぁ?すみませんで許されると思うのか?」

ほらね、簡単に引っかかったでしょ。

浪士たちは刀を抜いた。

『ちょっ!ちょっと待ってください!』

私が慌てるのを見ると浪士は勝てると確信したのだろう。

すぐに、おそってきた。

「ヴっぐっ」

けれど、次の瞬間今度は苦しむ声が聞こえた。…………男の。

つまり私が彼らをやったのである。

そこへ、足音が近づいてきた。

「……………ねぇ、これきみがやったの?」

振り向けば浅葱色の羽織を羽織った集団……
そう、新鮮組がいたのだ。

『そうですけど、やりたくてやったわけじゃないですし、別に死んでなんかいませんよ?』

私が言うと

「そーゆーことじゃないんだよね。ちょっと、屯所までついてきてね。」

彼のその一言で私は、新選組の屯所へ連れて行かれることになった。

いや、そう仕向けたのだ。