私は、蒼伊 文乃(あおい ふみの)

長州藩主 桐島 尚人様に仕える者。

主に間者としての働きをする。

尚人様は私の命の恩人。行く宛のない私と弟を助けてくれた。

だから、私は、彼に逆らえない。

弟は元々病弱で先日難病にかかってしまった。

私は、弟の薬代を尚人様に払ってもらう代わりに新選組へ間者としていくことになった。

もし、ばれたら殺される。そうしたら弟
冬夜は、薬を貰えず死んでしまうことになる。

そんなことは絶対にあっては行けないのだ。


尚「よろしくやってこいよ。文乃。」

文「はい。承知しました。」

落ち着いた声で、少し大人びた声で返事をする。

尚「わかったことは、常に報告するように」

文「はい。心得ております。」

そう言って、私は京の新選組屯所へ向かった。






これから待つ、悲しい未来があるとも知らずに。