え、知らないから聞いてるだけでしょ?


なんで呆れてるの?


「莉愛さ...マジで今の人知らないの?」

「うん」


「はぁ~!」と溜め息を付く楓に、「さすが莉愛だわ」と困ったように笑う麻琴。


えっ、だからさっきから何なのよ!


今の人知らないって言っただけで、なんでそんなに呆れられるの?


訳わかんない!


楓が説明し出した。


「この高校の人気No.1の校内有名人で、成績優秀、スポーツ万能!
超イケメン高身長!
それとね~...」


…はぁ。


結局、楓は何が言いたいの?


「…湯河原竜稀センパイだよ!
莉愛、聞いてた?」


「…あ、うん」


楓の話はいつも長いからな~…。