*梓紗Side*
どのくらい泣いたのだろうか。
気付けば一馬の背中をさする手が止まり、
私を強く抱きしめていた。
「少し座ろうか。」
「うん...」
誰もいない屋上のベンチに腰掛ける。
「ごめんね。一馬。
制服濡らしちゃった。」
「いいよ。別に。」
一馬になら話せるかも。
今なら話せるかも、
そんな気がした。
「一馬...」
「ん?どした?」
「泣いちゃった理由聞いt...「あっ!いたいた!一馬くん~」...」
クラスメイトの上原さんだ。
「やっぱごめん!何でもない!
お呼びかかったよ?私は失礼するね。」
「おい!ちょっと!」
今なら言えたのに....
もういいや。

