「えっ……」
課長を本気に?
「自信ない?けれどそれが普通の反応ですよ、桃原さん。さぁ、本当に遅いからもう帰りましょう。」
勝手に話を切り終わらせる課長。
「待ってください。」
「なに?」
「します。」
「ん?」
「だから、しますってば。」
私、何を言うつもり?自分で自分の言葉をコントロール出来ない。
なんて事を言うのと思いながらも一度吐き出した言葉はもう止まらない。
「だから、課長を本気にさせるって言ってるんです。」
「は?」
「は?じゃないです。今、課長が言いましたよね?本気にさせてみてよ。って。」
「ああ、言ったけど、何もムキにならなくても。」
「ムキになってませんよ。」
「だけど、鼻の穴が広がってる。」
「えっ、やだっ。」
「嘘ですよ。さぁ、この話は終わり。忘れ物無いですか?」
私の側から離れようとする課長の腕を今度は私が掴んだ。
「なんです?」
「怖いんですか?」
「何が?」
「本気で誰かを好きになる事が怖いんですか?」
今まで見たことも無い課長の冷ややかな視線に怯みそうになるけど引き下がるわけにはいかない。
「怖い?何をくだらない事を言ってるんです。そもそも僕は本気で誰かを好きになんてなりません。」
「だから私がしてみせます。私の事を好きだと課長にきっと言わせてみます。」
売り言葉に買い言葉じゃないけれど、もう引くに引けない。
だって悲しいじゃん。
課長にとっては私の告白なんて、なんの意味もないんだろうけど、あんな風に好きって言う気持ちまで戯言だって否定されたんじゃ悲しすぎるよ。
課長を本気に?
「自信ない?けれどそれが普通の反応ですよ、桃原さん。さぁ、本当に遅いからもう帰りましょう。」
勝手に話を切り終わらせる課長。
「待ってください。」
「なに?」
「します。」
「ん?」
「だから、しますってば。」
私、何を言うつもり?自分で自分の言葉をコントロール出来ない。
なんて事を言うのと思いながらも一度吐き出した言葉はもう止まらない。
「だから、課長を本気にさせるって言ってるんです。」
「は?」
「は?じゃないです。今、課長が言いましたよね?本気にさせてみてよ。って。」
「ああ、言ったけど、何もムキにならなくても。」
「ムキになってませんよ。」
「だけど、鼻の穴が広がってる。」
「えっ、やだっ。」
「嘘ですよ。さぁ、この話は終わり。忘れ物無いですか?」
私の側から離れようとする課長の腕を今度は私が掴んだ。
「なんです?」
「怖いんですか?」
「何が?」
「本気で誰かを好きになる事が怖いんですか?」
今まで見たことも無い課長の冷ややかな視線に怯みそうになるけど引き下がるわけにはいかない。
「怖い?何をくだらない事を言ってるんです。そもそも僕は本気で誰かを好きになんてなりません。」
「だから私がしてみせます。私の事を好きだと課長にきっと言わせてみます。」
売り言葉に買い言葉じゃないけれど、もう引くに引けない。
だって悲しいじゃん。
課長にとっては私の告白なんて、なんの意味もないんだろうけど、あんな風に好きって言う気持ちまで戯言だって否定されたんじゃ悲しすぎるよ。



