それよりも気になるのは…
「あの…どうして来たんですか?仕事もあるのに。」
店を出て車を停めているコインパーキングまで歩きながら聞いてみる。
手を繋いだままの状況に嬉しさと恥ずかしさが込み上げる。
「言わなきゃ駄目ですか。」
「き、気になりますっ。」
だって、いつだって冷静沈着な課長が息切らせて来たのだから。
「そうですか。これです。」
そう言って繋がれた手とは反対の手でスマホを取り出し、画面を私に向ける課長。
ん?なになに?メール?
ーーー三鬼、よく聞け。お前の所の大事な部下は私が預かった。返して欲しけりゃ直ちに来い。場所はーーーーだ。もし来ない場合は来月の役員会議に殴り込んである事ない事ぶちまけて、正式にうちの部署に貰うからな。覚悟しろ。
「これって……」
「ええ、雉原です。」
「だけど、まさか本気じゃないですよね?」
「君は雉原の恐ろしさを分かっていない。彼女は学生時代に軽い軟禁騒ぎを起こしている。」
な、軟禁って軽く犯罪だよ。
ひぇ……洒落にならん。
「来て頂き、いや、助けて頂き?兎に角、ありがとうございました。それにお仕事だってまだあるんですよね。」
「いえ、仕事はほぼ片付いてるので。それに大事な部下を取られては困るので行ったまでです。雉原ならやりかねないから。」
大事な部下かぁ。
やっぱり大事な女(ひと)にはなれないのかな。
だったら未だ繋がれたこの手の意味は?
変に期待しちゃうじゃん。
「あの…どうして来たんですか?仕事もあるのに。」
店を出て車を停めているコインパーキングまで歩きながら聞いてみる。
手を繋いだままの状況に嬉しさと恥ずかしさが込み上げる。
「言わなきゃ駄目ですか。」
「き、気になりますっ。」
だって、いつだって冷静沈着な課長が息切らせて来たのだから。
「そうですか。これです。」
そう言って繋がれた手とは反対の手でスマホを取り出し、画面を私に向ける課長。
ん?なになに?メール?
ーーー三鬼、よく聞け。お前の所の大事な部下は私が預かった。返して欲しけりゃ直ちに来い。場所はーーーーだ。もし来ない場合は来月の役員会議に殴り込んである事ない事ぶちまけて、正式にうちの部署に貰うからな。覚悟しろ。
「これって……」
「ええ、雉原です。」
「だけど、まさか本気じゃないですよね?」
「君は雉原の恐ろしさを分かっていない。彼女は学生時代に軽い軟禁騒ぎを起こしている。」
な、軟禁って軽く犯罪だよ。
ひぇ……洒落にならん。
「来て頂き、いや、助けて頂き?兎に角、ありがとうございました。それにお仕事だってまだあるんですよね。」
「いえ、仕事はほぼ片付いてるので。それに大事な部下を取られては困るので行ったまでです。雉原ならやりかねないから。」
大事な部下かぁ。
やっぱり大事な女(ひと)にはなれないのかな。
だったら未だ繋がれたこの手の意味は?
変に期待しちゃうじゃん。



