Tell me !!〜課長と始める恋する時間

だけど、仕事なら仕方ないか。


何もイベントはクリスマスだけじゃないもんね。


けれどやっぱり落ち込んでしまう。


課長と一緒にイルミネーション見ようといろんな場所、調べてたんだよね。


「土曜日は、」


「ん?なんですか?」


「土曜日、空いてますか?」


「はい?空いてますけど…また展示会とかじゃないですよね?」


「当たり前です。」


瞬時に冷たい視線を投げられる。


「クリスマスに約束をしていたのに申し訳ないので次の日の土曜日に出掛ける事が出来ればと。クリスマスは終わってますが。桃原さんさえ宜しければどうかなと。」


えっ、課長からデートのお誘い?


やだ、本当なの?


だとしたらーーー


嬉しすぎるっ。


「はい、是非、お願いします。クリスマス終わってもイルミネーションは色んな所でまだまだやってますから、一緒に見に行きませんか。」


「イルミネーション?」


「はい、イルミネーション。あっ、そだ。プロジェクションマッピングやってる所もあったかも。私見たことなくて。楽しみぃ。」


「寒いのは苦手です。」


はい?


「何故、わざわざ寒空の下、見に行かなきゃならないのです?」


「えっと……綺麗だから?」


「ただの大量にある電球の集まりですよ。」


電球の集まりって……


「課長、イルミネーションとか見た事ないんですか?」


「ありますよ。」


とこれまた冷ややかな視線とともに返される。


ですよね……。


「じゃあ、」


「興味がない。」


うっ、うぅ……一筋縄ではいかないって分かってるけど………でも負けてらんないって。


「課長に興味がなくても私は大有りです。クリスマスも駄目になったんですし、付き合ってもらいますから。覚悟しててください。」


課長は呆れたように溜息をつくと


「まぁ、そこまで言うならいいでしょう。イルミネーション付き合いましょう。」


よしっ。


強引ではあるけれど一先ず、これで前進出来るか?キラキラと輝くイルミネーションを見て二人の気持ちも盛り上がって……