「お疲れ様でした。思ったより良い情報を得ることが出来ましたね。」
その為か幾分、課長の機嫌も良くなったような気がする。
今、私達は会場を後にして歩きながら駐車場へと向かっている。会場も広ければ駐車場も広いので少し距離があるのだ。
「はい…、初めて来たので勉強になりました。」
全く力になれませんでしたが…と心の中で付け足す。
「そうですか。それなら良かった。これまで僕だけでこういう所に来てましたけど今後は桃原さんにもお願いする事があると思います。今日はその予行演習も兼ねてですが。」
「えっ?」
「何を驚いているんです?」
不思議そうな顔でこちらを見る課長。こうして並んで歩くなんてあまりないから私よりもずっと身長の高い課長から見下される形にドキドキしてしまう。
「あの、これからも行って良いんですか?」
だって私、今日何の役にも立ててない。なのにまた次の機会も貰えるってこと?
「ええ、また機会があれば。そのつもりで今回お誘いしましたので。桃原さんにも外に出てもらって、もっと専門的に知識を広げてもらわなければと考えています。」
課長…私の事そんな風に考えてくれてたんだ。なのに私は…半ば遊び気分で一人浮かれちゃって。社会人として本当に情けないし恥ずかしい。
「課長、ありがとうございます。私、頑張ります。それと今日はすいませんでした。そうとは知らず、こんな浮かれた格好でここに来てしまって。」
私がそう言うと課長は小さく溜息を吐いた。
「とりあえず、乗ってください。」
車が置いてある場所に丁度来たので、言われたとおりまた助手席に座る。やっぱり服装の件について課長はまだご立腹のようだ。
助手席に座ると課長が
「桃原さん、確かにその服装はいけませんね。」
そう言うと、課長はいきなり私に覆いかぶさってきた。
「ヒィッ。」
「なんですか、その声は。シートベルト付けるだけです。」
「あっ、すいません。」
なんだシートベルトか。助手席側のドアの方へ手をぐっと伸ばしベルトを取るとカチャリとはまった音がした。体がかなり密着してドキリとしてしまう。
それに密室だからか課長が微かに付けている男の人にしては柔らかめの香水が私の鼻を擽る。
しかしシートベルトを付けても課長の体は未だ私の方を向いたままだ。
「えっと?」
その為か幾分、課長の機嫌も良くなったような気がする。
今、私達は会場を後にして歩きながら駐車場へと向かっている。会場も広ければ駐車場も広いので少し距離があるのだ。
「はい…、初めて来たので勉強になりました。」
全く力になれませんでしたが…と心の中で付け足す。
「そうですか。それなら良かった。これまで僕だけでこういう所に来てましたけど今後は桃原さんにもお願いする事があると思います。今日はその予行演習も兼ねてですが。」
「えっ?」
「何を驚いているんです?」
不思議そうな顔でこちらを見る課長。こうして並んで歩くなんてあまりないから私よりもずっと身長の高い課長から見下される形にドキドキしてしまう。
「あの、これからも行って良いんですか?」
だって私、今日何の役にも立ててない。なのにまた次の機会も貰えるってこと?
「ええ、また機会があれば。そのつもりで今回お誘いしましたので。桃原さんにも外に出てもらって、もっと専門的に知識を広げてもらわなければと考えています。」
課長…私の事そんな風に考えてくれてたんだ。なのに私は…半ば遊び気分で一人浮かれちゃって。社会人として本当に情けないし恥ずかしい。
「課長、ありがとうございます。私、頑張ります。それと今日はすいませんでした。そうとは知らず、こんな浮かれた格好でここに来てしまって。」
私がそう言うと課長は小さく溜息を吐いた。
「とりあえず、乗ってください。」
車が置いてある場所に丁度来たので、言われたとおりまた助手席に座る。やっぱり服装の件について課長はまだご立腹のようだ。
助手席に座ると課長が
「桃原さん、確かにその服装はいけませんね。」
そう言うと、課長はいきなり私に覆いかぶさってきた。
「ヒィッ。」
「なんですか、その声は。シートベルト付けるだけです。」
「あっ、すいません。」
なんだシートベルトか。助手席側のドアの方へ手をぐっと伸ばしベルトを取るとカチャリとはまった音がした。体がかなり密着してドキリとしてしまう。
それに密室だからか課長が微かに付けている男の人にしては柔らかめの香水が私の鼻を擽る。
しかしシートベルトを付けても課長の体は未だ私の方を向いたままだ。
「えっと?」



