Tell me !!〜課長と始める恋する時間

一体、なんの話だろう。朝っぱらからスモークで閉ざされたミーティングルームに課長と二人きりとかキツイんですけど。


もしかして……


昨日、残業した仕事で何かミスってたとか?


あっ、それだな。それしかないわ。


実は少し心当たりがある。


昨日、急いでやってからなぁ、しかも帰りがけにあんな事になったから見直しが足りなかったか。


もしかして、もう一度最初からデーター作り直さなきゃダメとかって話?


あれもう今日提出だしマズイじゃん。やだなぁ。もう最悪。


待てよ?もしかして今からお説教とか?


そっかぁ。だよね?仕事に厳しい課長の事だもん。


にしても朝イチのお説教かぁ、キツイ。


ああ、だから課長、朝からカリカリとパソコンに向かってた訳だ。納得だわ。


「ーーーー桃原さん、桃原さん?」


「はっ?」


あっ、いけない、他のこと考えていて課長の話、聞いてなかった。


「あの、課長、すいませんでした。直ぐにやり直します。昨日作ったデータの件ですよね?後で私のパソコンに訂正指示送ってもらえます?大至急やり直しますから。」


「桃原さん、何の話ですか?」


課長が眉間にシワを寄せ聞いてくる。


「なんのって昨日の事ですよね?」


「ええ、確かに昨日の事ですけど。」


「だから至急、やり直しますから。」


「やり直す?何を?」


「いや、だから昨日のをもう一度今からやりますから。」


「昨日のをもう一度……ああ、この事?」


って課長の唇、私の唇に触れてるんですけど………