き、緊張する…
雉原さんちを後にした私は課長と待ち合わせ、そして初めて課長の自宅に今、お邪魔している。
「適当に座ってください。」
「あっ、はい…。」
恐る恐る、見るからに座り心地の良さそうなソファに腰を下ろす。
ワケあり親子と言えど、さすが不動産会社のボンボン。1LDKとは言えその広さは一人暮らしには広すぎるくらいだ。
おまけに最上階であるこの部屋から見える景色は素晴らしくて。きっと夜景も凄く綺麗なんだろうな。
他の誰かもここに来たことあるのかな…。
あるんだろうなぁ…。
肩を寄せ合い夜景を眺めて、そして…
うわっ、想像したら何かへこんできた。
テンション下がるわぁ。
「桃原さん、ここに女性を招いたのは君が初めてです。念の為、伝えておきますが。」
コートを脱いできた課長が言いながら私の隣に座る。
「えっ…、あっ、そ、そうでしたか。そっかぁ、そうだったんですか。あはっ。」
なんだか、心の中を見透かされたようで恥ずかしい。
「あっ、そうだ。これ、バレンタインデーの時、渡せなくて。あの時はトリュフにしたんですけど、課長、甘いもの食べ過ぎるの気にしてたから…これなら良いかなと思って。柿の種を使ったクランチです。」
心を込めてラッピングした包みを差し出す。
「ありがとうございます。漸く君からチョコを貰うことが出来ました。開けても?」
「はい、どうぞ。」
受け取ったチョコのラッピングを丁寧に外す課長。
その行程を見ていると、この後、私も同じように課長のそのほっそりとした指先で一つずつ全てを剥がされていってしまうのかしら…何てことを考えてしまう。
だって、課長のお部屋に来て二人きり。
つまりはそういう事だよね?
ついに?
ついに、あ〜れぇ〜の日なのか?
うわっ、顔から火が出そう。
雉原さんちを後にした私は課長と待ち合わせ、そして初めて課長の自宅に今、お邪魔している。
「適当に座ってください。」
「あっ、はい…。」
恐る恐る、見るからに座り心地の良さそうなソファに腰を下ろす。
ワケあり親子と言えど、さすが不動産会社のボンボン。1LDKとは言えその広さは一人暮らしには広すぎるくらいだ。
おまけに最上階であるこの部屋から見える景色は素晴らしくて。きっと夜景も凄く綺麗なんだろうな。
他の誰かもここに来たことあるのかな…。
あるんだろうなぁ…。
肩を寄せ合い夜景を眺めて、そして…
うわっ、想像したら何かへこんできた。
テンション下がるわぁ。
「桃原さん、ここに女性を招いたのは君が初めてです。念の為、伝えておきますが。」
コートを脱いできた課長が言いながら私の隣に座る。
「えっ…、あっ、そ、そうでしたか。そっかぁ、そうだったんですか。あはっ。」
なんだか、心の中を見透かされたようで恥ずかしい。
「あっ、そうだ。これ、バレンタインデーの時、渡せなくて。あの時はトリュフにしたんですけど、課長、甘いもの食べ過ぎるの気にしてたから…これなら良いかなと思って。柿の種を使ったクランチです。」
心を込めてラッピングした包みを差し出す。
「ありがとうございます。漸く君からチョコを貰うことが出来ました。開けても?」
「はい、どうぞ。」
受け取ったチョコのラッピングを丁寧に外す課長。
その行程を見ていると、この後、私も同じように課長のそのほっそりとした指先で一つずつ全てを剥がされていってしまうのかしら…何てことを考えてしまう。
だって、課長のお部屋に来て二人きり。
つまりはそういう事だよね?
ついに?
ついに、あ〜れぇ〜の日なのか?
うわっ、顔から火が出そう。



